「メンタルケア心理士Ⓡ」を取得するまで
先日、「メンタルケア心理士Ⓡ」の資格証が手元に届きました。
今回は文鳥のお話ではないですが、自分の記録として残しておきたいこともあり、これまで勉強してきたことなどを書いてみたいと思います。
きっかけ
うつの診断を受けてしばらくした頃、「なんで私が?どうしたらいいの?結局うつって何なの?」と疑問が湧いてきました。病気を知ることで、適切な対処法が見つかるはずだと思い、心理学とマインドフルネスに興味を持つようになりました。このときはまだ「勉強したい」というより、うつになった自分を許して受け入れたいと、「セルフコンパッション(※)」のワークブックや、マインドフルネスの本を何冊か買いました。
※・・・セルフコンパッションとは、一言でいうと「自分自身に思いやりを向けること」です。
2021年1月にアニマルセラピー目的で文鳥のカノンを迎えた日から、その可愛さにどっぷりとハマり、カノンのセラピーのおかげで今の生活があります。
うつには「完治」という言葉は使われません。症状がなく安定して暮らせる状態を「寛解(かんかい)」といい、その状態が長く続けば「回復」といいます。なぜ「完治」と言わないのでしょうか・・・それは、うつは繰り返す確率が非常に高いからです。
私は今「回復」の状態ですが、カノンをお迎えしたころは、まだうつ症状もあり、もしカノンがいなくなったら、自分の心はきっと耐えられないと思いました。
それは寛解して社会復帰したあとも「やはり危険だ」と感じたので、今カノンがそばにいてくれるうちに、しっかりとペットロスについて学んでおこうと思い、2022年5月、心理学やマインドフルネスへの関心が高まっていく中で、いつか必ず訪れるその日のために、ヒューマンアカデミーの「ペットロス・ハートケアカウンセラー」という講座を受講することにしました。
ちなみに、ヒューマンアカデミーで心理学の講座を選んだ理由は、毎年ヒューマンアカデミーでadobeコンプリートプラン(学生版)を購入していて馴染みがあったことと、日本学術会議協力学術研究団体の「メンタルケア学術学会」が認定する資格が取得できるというのが大きな理由でした。
ペットロス・ハートケアカウンセラーTM
実際受講してみると、内容はほとんど心理学の入門レベルでした。「ペットロスについての学習は多くなかったなぁ」というのが実際受講した私の感想です。
2022年12月、ペットロスハートケアカウンセラー検定2級を受験し無事合格しましたが、この時は「アニマル・ペットロス療法士」という上位資格も視野に入れていたため、ペットロスハートケアカウンセラーの資格申請はしませんでした。
資格を取ってどうこうしたいのではなく、あくまで自分のためだったという理由もあります。
この検定は在宅試験なのですが、原稿用紙に自分の言葉で文章を書く「文章作成問題」もあり、合格率も50%台で在宅試験のわりにある程度ちゃんとした試験でした。
(その後2023年度の試験から難易度が下がり、合格率は80%台まで上がったようです。)
メンタルケアカウンセラーⓇ
ペットロスハートケアカウンセラー講座は、心理学の入門レベルで、この講座の課題を一定のレベルで修了することで「メンタルケアカウンセラーⓇ」の資格申請ができたので、私はこちらの資格取得をしました。
この頃は今後どうするか、ペットロスの学びを深めるか、それともメンタルケアの上位資格へ行くか、まだ迷っていました。
今後を決めかねている間に、試しに「こころ検定」の一番易しいレベルである「4級」を受け、無事に合格しました。
結局、次のステップアップに踏み切れないまま年が明け、2023年は、ヒューマンアカデミーから届くDMで受講者向けオンラインセミナーがあることを知り、ペットロスやインナーチャイルド、NLPとは?などのオンラインセミナーをいくつも受けてみました。このオンラインセミナーは無料でも有益で、実際にペットロスについて多くを学ぶことができました。
メンタルケア心理士Ⓡ
今年2024年に入り、ペットロスに焦点を当てるより、ちゃんと心理学を学ぼうと気持ちが固まりましたが、上位資格になる「メンタルケア心理士」の講座よりも、通信制大学の心理学科で学びたいと思うようになり、「産業能率大学」と「放送大学」に資料請求をしました。大学院までは行けなくても、認定心理士を取れたらいいなと思ったからです。しかし、私は現状、自分に無理のない仕事量に抑えているため4年間の学費に不安があり、今回はメンタルケア心理士Ⓡ講座にしました。
この講座では、「解剖生理学基礎」と「精神医科学基礎」、「カウンセリング基礎技法」という3冊のテキストで学んだのですが、医科学的な要素が多くて、知識ゼロだった私にはとても難しく感じました。
心理学を学びたいのに、なぜ解剖生理学?と、なかなかモチベーションも上がらなかったのですが、学んでいくうちに「生物ってなんて神秘的で、奇跡の集合体なんだろう!」と思うようになり、昔から知識を得ることに躍動感を感じるタイプでしたので、気づいたら楽しんで勉強できました。
2冊目の精神医科学基礎では、精神疾患に加えて、身体疾患から精神疾患になりやすい病気や、薬について学びました。これもまたモチベーションの維持が大変でした。病気を詳しく知ることで、病気になることへのリアルな恐怖感から気分の落ち込みがあったり、実際その病気で亡くなった知り合いや身内を思うと、「どれほどつらかっただろう。私は何も知らなかった」と自分を責めてしまったりして、「もう知りたくない」と思ってしまったからです。こちらもテキストを進めるうちに、なんとか乗り越えていけたのは、やはり「知識が増えた」という実感や充実感があったからだと思います。
最後の「カウンセリング基礎技法」では、興味があった心理学、カウンセリングについてしっかりと学べました。
毎日寝る前に最低30分は勉強時間を作り、テキストに沿って勉強を進めるのですが、分からないことだらけで、ネットでひとつずつ調べながら勉強しました。特に解剖生理学については、看護学生さんたちが利用する「カンゴルー」というサイトが非常に役に立ちました。
またカタカナの病名や薬の名前がなかなか覚えられなかったので、ChatGPTに覚え方のコツを聞いたり、また覚えたことをChatGPTに話して、合っているか確認するために活用したりしました。
「メンタルケア心理士Ⓡ」の資格取得のためには、この講座を修了し、さらに「こころ検定」2級に合格することが条件だったので、講座を修了後に「こころ検定2級」を受験しました。
まったく自信がなかったのですが、ChatGPTでの追い込み勉強の効果があり、正答率90%という思わぬ高得点で無事合格することができました。
この2つの証書を提出し、晴れて「メンタルケア心理士Ⓡ」の資格を取得することができました。
今後のこと
「メンタルケア心理士Ⓡ」の次は、「メンタルケア心理専門士Ⓡ」という最上位資格があります。これは、講座修了と「こころ検定」の1級に合格する必要があります。調べたところ、こころ検定1級の合格率は公表されていませんが、ネットの情報によると15%前後のようです。
私は去年、心療内科で知能検査(wais-Ⅳ)を受け、自分のIQを知っていることもあり、今はまだ踏み切れずにいます。講座だけでも10万円以上かかるので、やはり「ダメでした」で終わりたくないという気持ちが強いです。
来年をめどに、目標を明確にしていければと思っています。
まとめ
今回は、文鳥に関係のない私個人のお話でしたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
自分の中でひと区切りついた達成感を味わいながら、この記事を書くことでこれまでを振り返ることができました。
当初ペットロス対策のために受けた通信講座ですが、心理学を学ぶうちに、ペットロスを必要以上に恐れたり避けようとする必要はないと思えるようになりました。
その時が来たら、私は仕事も休んでしまうでしょう。しばらくは何も手につかないでしょう。それぐらい心を痛めるでしょう。
それでいいと思えるようになりました。むしろ、ありのままの自分で、そのときの感情にしっかり向き合ったほうがいいと思うようになりました。
うつを患い、文鳥カノンと過ごしながら心理学の勉強を通して、自分の認知のゆがみに気付き、昔に比べたらそれなりに「柔軟な思考」を身に着けることもできつつあると感じています。
知識は視野を広げ、自分の人生をより豊かにしてくれると信じて、これからも興味のあることに向上心を持って、取り組んでいきたいと思っています。
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