鳥に表情はあるのか

文鳥のこと

鳥は、表情筋がないため、表情はなく「無表情」だと言われています。身軽に飛ぶため、顔の表情を作る「表情筋」は退化し、無くなったのだそうです。

しかし鳥飼いの私たちは、それに異議を唱えたくなります。何故なら私たちは、愛鳥の表情をしっかり見て感じているからです。

鳥飼いの99%が「鳥に表情はある」と回答

今回も、インスタでアンケートを取ってみました。

429名の方が回答をくださり、なんとその99%が「鳥にも表情はあると思う」との結果になりました。

この結果、鳥飼いにとっては「当然」ではあるのですが・・・

「表情を作る筋肉がない」鳥たちのどの部分を見て、私たちは「鳥に表情はある」と思えてしまうのでしょうか。私は鳥の専門家ではないので、あくまで鳥飼いの一人として考えてみました。

顔のどこに表情を感じているのか

表情筋がない以上、鳥に「表情を作る」ことはできないのは「事実」です。その一方で、私たちは日々愛鳥と接し、共に暮らしながら、その表情から感情や意思を読み取っているのも、やはり「事実」です。

鳴き声などではなく、私たちは確かに鳥の「表情」を感じています。ですから、「顔」に感情などが表れてなければいけない。

私自身は「目」にいちばん表情を感じています。

「目は口ほどに物を言う」という言葉がありますが、人間のみならず、動物だって同じではないでしょうか。私は毎日撮り溜めた数万枚の写真から、何枚かをピックアップしてみることにしました。

怒っている顔

次の写真は、カノンがバッグの中におやつを隠しているので、私がバッグを触ろうとしたところ、触るな!と怒っている場面です。

目が怒っているように見えるのは、口が開いているからでしょうか。

次の写真は、どうでしょう。

これは、あくびをしているところです。目は少し細めていて、怒っているときに似ていますが、鋭さは感じません。人間もあくびをすれば目はつむったり細めたりするので同じ感じでしょう。

またお腹をバッグにつけていることもあり、くつろいでいるのが分かりますが、これは顔ではなく、体の状態から感じ取っていることになります。

次の写真も・・・大きなあくび。まるで人間があくびしているように同じような状態です。

目が半分寝ていて、怒りは全く感じません。

もう1枚見てみましょうか。

ちょっと間の抜けた顔をしている。ポーっとした目、無意識で開いただけの口。こちらも怒りは感じられません。

もう一枚、口を開けている顔の写真があります。

文鳥は手の中で撫でてもらって気持ちよくなると、口を開けてリラックスします。これはその時の写真です。この気持ちよさが伝わるでしょうか・・・どう見ても怒ってはいません。(笑)

真剣な顔

他の写真も見てみましょう。これは海苔をゲットして、目的の場所までいかにうまく運ぶか、というところです。

次の写真も同じ時のカノンだが、目が真剣なのが伝わるでしょうか。

間の抜けた顔でも、怒っている顔でもなく、思考を巡らせているように見えます。

甘えん坊

次の写真は、とても穏やかで甘えん坊に見えます。

次の写真も同じ、カノンが見上げる先には、私がいます。

同じ見上げていても、先ほどの海苔をくわえて行く先を考えている顔とも違います。私には「ねぇねぇ、あのね」とでも喋り出しそうな顔に見えています。

「目で物を言っている」とは、こういう顔ではないでしょうか。

これは私が「親ばか」だからそう思うのでしょうか。人間側の勝手な妄想や、大きな勘違いなのでしょうか?

まとめ

ここまで何枚かの写真を見比べてみました。皆さんはどう思われましたか?

表情筋はなくても、鳥たちは口を開けたりまばたきをしたりします。それらの筋肉は、感情を持つ動物である以上、その感情によって多少なりとも動くはずというのが、私の見解です。

私たち飼い主は、それをしっかりとキャッチしているのではないでしょうか。

表情やジェスチャーなどの動き、声のトーンなど、言葉を介しないコミュニケーションを「非言語的コミュニケーション」と言います。

人間は、言葉と同時に非言語でもコミュニケーションをとっていますが、1:9の割合で、言語よりも非言語から情報を得ています。これを「メラビアンの法則」と言うのですが、もし興味のある方は、一度調べてみてください。

言語情報(言葉)は7%、聴覚情報(声のトーンなど)は38%、視覚情報(見た目、表情やジェスチャーなど)は55%の比率で、人間はコミュニケーションをとっています。目から入る情報がどれほどコミュニケーションに影響を及ぼしているかが分かるでしょう。

鳥語は分からなくても、鳥に表情筋がないとしても、私たち人間側は日々、愛鳥の鳴き声のトーンも含め、表情・その見た目から感情や意思を読み取り、非言語でコミュニケーションを取ろうとしていることだけは明確ですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました