瞑想のススメ

文鳥×マインドフルネス

文鳥の羽繕いを見て

文鳥が1日のうち「羽繕い」に費やす時間は、約2時間だそうです。結構長いですね。

羽を1本1本、丁寧にクチバシで梳(と)いていく。見ているとその器用さには驚かされます。

文鳥などの鳥には、尾羽根の付け根あたりに「尾脂線」と言って、油分が分泌される場所があります。鳥たちは羽繕いをするとき、自分の尾脂線をクチバシでつついて脂をとり、それを羽につけながら手入れをしていて、羽に油分がつくことで、艶が出て水をはじくようになるのです。

その集中力の素晴らしさ・・・文鳥のその艶やかな美しい羽は、日々のセルフケアの賜物です。

文鳥は羽繕いを1日に何度もします。羽の手入れはもちろんのこと、何かにびっくりした時や怒ったあとにもよく羽繕いをするのですが、それは気持ちを落ち着けるためとも言われています。

私はそのことを知ったとき、「瞑想とよく似てる!」と思いました。

私は鬱になってから以降、今も時々瞑想をしていますが、特にうつ症状がひどかった頃は、イライラや不安など、気持ちが不安定なときによく瞑想をしていました。

文鳥の「羽繕い」も「瞑想」も、いったん意識を自分の中に向け、心と体を整える「セルフケアの時間」という点でとてもよく似ていると思ったのです。

今回は、そんな「瞑想」についての説明とやり方、そして効果について、私の経験も交えて紹介しようと思います。

瞑想とは

「瞑想」という言葉をよく見かけるようになった最近でも、「瞑想してる」というと、スピリチュアルのイメージが強いせいか、それとも宗教的なものを感じて、怪しげに思う人も多いかもしれません。

「ヨガやってる」というと健康志向に見られ、「瞑想やってる」というと怪しげに思われる・・・目的は似てる、というか同じなのに、言葉の持つイメージの違いでしょうか・・・(笑)

瞑想の歴史をたどれば確かに「仏教」が起源で、約1500年前の鎌倉時代に日本に伝わりました。しかし現代に広まっているマインドフルネス瞑想も、本来宗教的な瞑想(禅)も、目的はほぼ同じで、決して根拠のない怪しげなことをしているわけではありません。どちらも「気づき」を目的としている。宗教的な言葉では「悟り」と言えばいいでしょうか。

私がここで書いている「瞑想」は「マインドフルネス瞑想」で、一言で言うと「意識して脳を休めている」のです。

脳は当たり前のように、意識しなくても動いています。なんと、脳は1日に消費するエネルギーの20%ほどを使っているんだそうですよ。脳は各感覚器から絶え間なく入ってくる膨大な情報を処理しながら、そもそも脳ができないはずのマルチタスクを無理にしたりして、私達現代人の脳は疲れ切っているということです。

そんな脳を、意識して休ませるのが「瞑想」です。

瞑想の効果

では、その瞑想をすると、どんな効果があるのでしょうか。

瞑想は、科学的にも「ストレス軽減」「リラックス効果」「感情のセルフコントロール」「集中力UP」「痛み軽減」など、さまざまな効果が実証されていて、初心者ほど効果を実感しやすいと言われています。

実際に私が瞑想をやってきて実感した効果は、以下の通りです。

  • (漠然とした不安が消え)頭と心がスッキリとする
  • 多少の体調不良が治る(痛み軽減)
  • メンタルが安定する
  • 反芻思考(はんすうしこう ※下記参照)から早い段階で抜け出せるようになる

特に4つ目の、反芻思考から抜け出せるようになったことの効果は大きかったです。

つい考えすぎてしまう人やストレスを感じやすい人は、1日の生活の中に瞑想を取り入れてみると良いでしょう。

※「反芻思考」・・・ネガティブな過去の出来事を思い出し、何度も繰り返し悩み、考えてしまう思考のこと。繰り返すことでストレスや不安が増え、鬱などの精神疾患になるリスクが高くなる。

瞑想のやり方

瞑想には、「呼吸法(呼吸瞑想)」や「ボディスキャン瞑想」「歩行瞑想」など、いろんな瞑想がありますが、初心者でもやりやすいのが「呼吸法」で、私もこの方法で瞑想をしています。

姿勢は楽な姿勢で良いというものの、私も色々試してみて、ヨガの広告などで見る安楽座のポーズに似た、ただのあぐらが一番やりやすいかなと思っています。

なるべくなら、静かな場所でやることをおすすめします。

目を閉じると集中しやすいが、キャンドルをつけてその炎を見たり、壁の汚れ?模様?なんでもいいのでどこか一点を見つめてもいいでしょう。

最初は3分でも5分でもいいので、体勢を整えたら呼吸に意識を向けていきましょう。私はスマートフォンの通知を集中モードなどにして、タイマーを10分にセットしてから始めます。

無理に意識して呼吸をすることはないが、息を吐くのをゆっくりと行うと良いです。呼吸は、吸うより吐くことを長めにすることで、副交感神経が優位になるから。

やってみると分かるのだが、呼吸への意識はすぐにそれてしまい、びっくりするほど色々考えている自分に気付くかと思います。

考えていることに気付いたら、「あぁ、いま考え事してたな」と認識をして、また呼吸に意識を向けます。私は心で「ストップ」と唱えることで、意識を呼吸に戻しやすいので、そうしています。

しかしそうすると、またすぐ次の思考が出てくるんですよね。気付くとそれを何度も繰り返し、私はこの状態を「思考のもぐら叩き」と言っています。(笑)

思考が止まらなくても、大丈夫。そのまま続けましょう。意識を向けるところは、「いま、ここ」。

瞑想が難しいひとへ

やっぱり瞑想なんてムリ、ヨガも無理という人に、もっと気楽に試してほしい方法があります。

このブログを読んでくださってる方の多くは文鳥と暮らしていると思います。もちろん文鳥以外の犬や猫などのペットでもOKです。愛する文鳥(ペット)と一緒に瞑想をする方法を紹介しますね。

その場合、自分のタイミングではなく、文鳥(ペット)のタイミングになりますが、チャンスがあればぜひ一度やってみてください。

ひとつめは、羽繕い(毛繕い)をしているときです。

一緒にその羽に集中してみるのです。一本一本丁寧に手入れをするその姿に、文鳥と同じように集中して、その羽を見つめてみましょう。無心でそのクチバシの先の動きに集中します。

もうひとつのタイミングは、文鳥が手の中で眠ったときです。手のひらに、規則正しいリズムを刻む小さな鼓動を感じられます。手の上でふわふわと呼吸に合わせてわずかに動いている・・・その愛しい姿に集中してじっと見つめましょう。

瞑想は難しくないし、ルール通りにやらなければいけないのではありません。要は、いったん思考を止め、「今この瞬間」だけになれれば、それでいいのです。

愛しいペットに目も心も集中することで、「いま、ここ」を気軽にやってみましょう。

まとめ

私は派遣で会社員をしている頃、運動もしていなかったし、「健康でいること」に感謝をしたこともありませんでした。生きていれば、ストレスが溜まるのは当たり前で、その膨大なストレスに耐えてこそ大人として生きることだと言い聞かせていたからです。

まず自分が抱えているストレスや疲れに気付くことが大切です。そしてそのストレスや疲れをセルフケアする手段として「瞑想」を取り入れてみましょう。

最後にポイントをまとめておきます。

  • 楽な姿勢でいい
  • 呼吸は吐くときにゆっくり
  • 静かな場所がオススメ
  • 1回3分でもいい
  • 集中が途切れるたび、意識を呼吸に戻せばOK

1日24時間のうち、たった数分でいいので、自分を大切に・・・

今を大切にする時間を持ってみてくださいね。

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